DESIGNER
新ロゴ開発者紹介
広告デザインか空間プロデュースなど幅広く活躍されるくすきさんは、自身がスノーボーダーでもあることから「I LOVE SNOW 」プロデューサーと知り合い、ロゴデザインを手がけました。過去には「I LOVE SNOW ガールズパーティー」など女性をターゲットとしたイベントを企画するなど様々な形で「I LOVE SNOW 」と携わってきました。好きが高じたカタチで多くのスキー場の制作物を手掛けるなど、スノー業界と強い繋がりのあるクリエイターです。
継承
Next Stageへ
特徴のある「雪マーク」。LOVEの象徴「ハート」。
そして、新たに「I LOVE SNOW」の原点である
「楽しさ」を表現した「雪だるま」のフォルム。
未来感や期待感が感じられるこのロゴには、
それだけではない「継承」というキーワードが込められています。
次回より、この新ロゴに込められた想いと
その開発秘話を3回に渡ってお伝えしていきます。
くすきはいね/kusukihaine
<開発秘話 第1話>
全日本スキー連盟のスノースポーツ普及活動そのものであった「I LOVE SNOW」がSAJと離れ、独自の活動をスタートさせる方向性が固まってきたのが昨シーズンの終わり頃。その中で、極秘でこの話をお伝えしたのは4月も後半になってから。「I LOVE SNOW」は‟雪との触れ合い”と
いう想いを原点に、‟クレヨンしんちゃん”とタイアップするなど、親子イベントなどを中心に行ってきました。しかし、活動後半はSAJ選手の活動認知拡大、競技の魅力の普及など、アスリート支援が活動の中心に。今回のリニューアルでは、そこから原点回帰し‟雪そのもの”の魅力を伝えることに加え、‟スノーリゾート”の魅力を国内外に発信する事に立ち戻ることになったのです。
くすきさんはその「I LOVE SNOW」の歴史と共にあり、プロデューサーの思いを一番強く知るデザイナーとして白羽の矢がたちました。オリエンテーションでは「これまでの歴史と流れを継承しつつ、未来に向かい新しいステージへ進むイメージ」という難しいオーダーを、その時の感想とその後の創作活動について、ご本人に聞いてみました。
「まずは、自分含め、これまで長く皆様に愛されてきた旧ロゴがなくってしまうこの寂しさ、ですね。そして、それを上書きするのが自分だということへのプレッシャーは少なくなかったと思います。プロデューサーの「I LOVE SNOW」に対する熱い想いは以前よりずっと聞いていましたし、今回の話を受けて改めて、背筋が伸びたことを今でも覚えています。」
<開発秘話 第2話>
プロデューサーがくすきさんから言われた最初の一言は、「じっくり考えたいので、提出はゴールデンウィーク明けにして欲しい。」でした。それは、彼女がゴールデンウィーク休暇返上でこのロゴ開発にあたるという想いの現れだったと思います。
「これは必ず良いデザインになる。」信頼は確信に変わりました。
そして、その発言通り、最初のラフ案が届いたのが5月6日。
ゴールデンウィークの最終日でした。この時の思いをくすきさんはこう語る。
「仕事は早いほうだと思いますが、このロゴとは「向き合うのに時間が必要だな」と直感的に思いました。自分がこれまでの「I LOVE SNOW」の世界観にどっぷりと浸かりすぎていることもあって、一度この活動を外から俯瞰で見て、客観的な視点でデザインを始めることが重要になると感じたためです。そのため、作業は作って寝かせて客観視する、を何度も繰り返すプロセスとなりました。」
デザインとしては6方向が提出された。どれも想いが詰まった素晴らしい案だった。
「それを絞る=切り捨てる」という作業は簡単ではなかったが、キーパーソンズ・ミーティングは意外にもスムーズに進み、そして具体的に絞られていきました。
そして、ミーティングの最後には1方向に決定。微修正の段階に入ります。
<開発秘話 第3話 最終回>
最後は「I LOVE SNOW」ロゴの象徴でもある「雪」マークのバリエーションを作り、アンケートを取ることになりました。(
関係者と信頼できる知人だけで行われたアンケートは大きな特徴が出ました。絞られたA案B案のうち、女性陣が選んだのはA:B=5:5。男性陣はA:B=8:2と明確に差が現れました。)
このアンケ―トを踏まえ、最後に「I LOVE SNOW」のコンセプトをシンプルに伝える「DISCOVER & ENJOY SNOW」というキャッチコピーが添えられ、
ついに完成となりました。「結果」が出た時の心境をくすきさんに改めて聞いてみました。
「意外なものに決まったとは思いましたが、6案どれに決まっても悔いはないくらい作り込んだものでしたのでそこに驚きはありませんでした。今回のデザインにあたっては「旧ロゴをどう継承していくか」というのがプロジェクトの皆さんの頭にあって、私自身にとってもそこが大切なファクトの1つだったのですが、その中でいうと比較的バッサリいったな(笑)、というのが素直な感想です。新しいロゴが、雪を愛するみなさんに果たしてきちんと受け入れてもらえるのだろうか、という不安もありましたが、これまでの歴史と想いのたっぷり込められたロゴマークです。これからも末永く可愛がってもらえたら幸いです。」